石原 実「染色彩彩」
12月12日(金)〜12月24日(水)

【素材と造形を考える会12月20日(土)17時〜】

伝統との闘いとは一体、何との闘いなのか。
重くのしかかる伝統とは何なのか。
建築の設計をやっていると、むしろ伝統との闘いというよりは、
伝統を大切にしたいと思う気持ちの方が強くなる事が多い。
それは、あまりにも伝統を逸脱したものが出回っているからである。
自分がやる前に、他人がやってしまうとすっかり気が失せてしまう。
むしろ自分が保守的になってしまうのである。
建築の設計には、職人の世界のようにルートで来る仕事はない。
ほとんどはユーザーからの直接の仕事だからである。
だから、業界の保守性に縛られる事はなく、
多様性と個性が許容されるのである。
一方、いわゆる伝統技術をベースにした職人世界には、
問屋や販売店との上下関係などユーザーから離れた因習がある。
石原実の世界は、江戸友禅師でありながら、
あるいは因習を守りながらも、
時代と共に急速に変化しているユーザーとの関係づくりに、
新しい境地を見出そうという試行錯誤といえる。
さらなる開花に声援を送りたい。

不言実行


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