「いま和紙がおもしろい」展
2001年9月7日(金)〜9月19日(水)

【素材と造形を考える会 9月8日(土)17〜19時】
 梅雨の真っ最中に福井県の今立町を訪ねた。越前和紙の中心地である。
 案内人は産地問屋の若旦那。人のいい気持のよい方で、見学者の意向と興味に沿って次から次へと和紙工場を案内してくださった。 
 全体で一キロ四方ほどの地域に、数人の工場から50人を超える工場までが、今も生業として和紙の製造に取り組んでいる。越前和紙はおそらく日本一の産地ではないかと思う。訪れて初めてこれまでの近代化の歴史を知り感激したのである。
 明治時代に入って、造幣局と開発した「局紙」。印刷しやすく洋紙にない丈夫さをもち、「黒透かし」という技術も開発した。日本画家横山大観に認められその後院展の作家たちに愛用されてきた画仙紙。今でも独占的に供給している。とくに7尺×9尺を漉く姿は壮観であった。この紙は麻紙である。そして、水彩画紙やリトグラフ紙で有名な「MO紙」はたった一軒だけが漉いている「溜め漉き」による紙である。局紙の流れと理解した。この紙も麻と綿とパルプが原料と聞かされ驚いた。
 まだまだ話は尽きない。何処に行ってもドラマがあり、時代を読む意欲と取り組みがあった。それぞれの工場の特性に合わせて商品開発に取り組む若者たちにも出会った。年寄りの顔にも自負と自信があった。
 憤りと、創造と愛情を持つ産地の有志が梅ヶ丘で競演する。
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