艸田正樹「透明の輝きがつくる器」展
2001年7月13日(金)〜7月25日(水)

【素材と造形を考える会 7月14日(土)17〜19時】
 人間と人間のおつきあいはやはり不思議。そして人が人を見つめること、あるいは人の存在を意識することは、どこかで自分の心が動かない限りは、走馬燈のように目の前を過ぎ去っていく風景でしかない。後から思い出してもなかなかイメージだけしか思い浮かばない。

 ガラス作家の艸田さんは少し前まではアートセンターの近くに住んでいたのでよく顔を出してくれていた。好青年としてわたくしの目に映っていた。しかし、なかなか彼の仕事までは見えていなかった。

 5月に突然現れた彼が作品を背負ってきた。彼の手の中には透明の輝きに花開かれた器があった。かたさがなく、透明の液状のようなガラスがやさしく微笑んでいたのである。ガラスの重さも、冷たさも、まったく感じさせない不思議な空気があった。このとき彼の作家としての存在に、はじめて私の心は動かされた。        

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